Nihilismus

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古のジャニオタ、一周回って内博貴の現場に足を運ぶ~『走れメロス』~文豪たちの青春~

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このブログやTwitterを見て下さっている方はご存知かと思いますが、私はかれこれ6、7年は主に韓国エンタメのオタクをしておりまして(ここ1年半ほどは中国エンタメもかじり始めた)。

その前は(日本代表、Jリーグ優先という時代をちょっぴり挟んで)、ジャニーズのファン、いわゆるジャニオタでした。小学校高学年から高校生ぐらい。Jr.も推していたし、関西圏以外の公演もちょくちょく足を運んでいたし、立派な“オタク”だったと思います。とにかくドルオタとしての道を歩みだしたのは間違いなく「ジャニーズ」でした。

 

当時、いわゆる“担当”として推していた訳ではないのですが、何かと見る機会が多かったのが内博貴。“MCが面白いから””近所の兄ちゃんみたい(そんな存在はいない)”という感覚で何度か行った関西ジャニーズJr.のコンサートも何度か内くんとコラボしたし(コラボというよりは内くんメインか)、私がFiVeやQuestion?などジャニーズ内のバンドの現場に足を運ぶようになってからは、Question?と組んで活動することも多かった。『PLAYZONE 2009 太陽からの手紙』に出演したり(このミュージカルは今でも一番好き)。その頃の認識としては“歌の上手い面白いイケメンの兄ちゃん”だった訳です。

 

なんて前置きが長くなってしまいましたが、コロナ禍でそんなドルオタは韓国にも中国にも飛べずエネルギーを持て余してしまい、自然と過去の映像に手を付け始めたのです。

すると、韓国、中国のエンタメに手を付けてただただ目を肥やし、年を取ってきたオタクは気づいたのです。

内くんヤバくね?

頭身。身長に対する手足の比率がめちゃくちゃ良い。脚長い。ジャニオタ時代は頭身なんて考えが微塵もなかった。

歌上手い。当時も歌上手いとは思っていたけど、改めてこの人はちゃんとしっかり歌える人だと実感する。

鼻背めちゃくちゃ綺麗なんですけど。

何でしょう。色々見て、聴いて、触れてきたドルオタ、一周回って魅力再発見みたいな。え、こんな近くに(近くはない)推しがいのある人がいた!!!!という驚き。

 

内くんを生で観たい!歌を聴きたい!と思っている所に飛び込んできた公演のお知らせ。浪漫舞台『走れメロス』~文豪たちの青春~

 

古のジャニオタ、郵便局の振込用紙の通信欄に必要事項をびっしり書いて社会を学んだジャニオタ、チケット申し込みが片手に納まる小さな長方形の機器で全て済むことに驚く。便利な世の中だ。前述の通り内くんは今まで幾度となく見てきたけど、彼の“ために”現場に足を運ぶのは初めてでした。

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正直、舞台タイトルに甘酸っぱさを感じていましたが(ちょっとした青春アレルギー)、そんなことはなく(まあ太宰を取り扱うならそうですね)。鑑賞中は“ああやっぱり内くんの声は通るなあ”だとか、“スーツだと脚の長さが活き過ぎて恐ろしい素晴らしいひええええ”とか、内くんと同様久しぶりに見た室龍太くんの標準語もスッと入って来るしセリフ量凄いのに完璧にこなしてるなあ、千原せいじさんは出てくるだけで面白いなあとか呑気な事を思っていたんですよ。

 

それが、今は。

時間が経てば経つほど、太宰治が毒のように染み込んでくる

以前から、なーんとなく共鳴、傾倒し過ぎるような気がしていて。学校の教科書で学ぶような作品と、他に2、3作しか読んだことがないのに昔からそんな気がしてたまらなかった。ハマ(りすぎ)るのが分かっていてあえて手を付けていなかった、と言えばいいのかな。きっと誰にでもそういうものはあるはず。

 

太宰を演じた内くんの「苦しいんだよ」という叫びが頭から離れない。生と死の間に生きた人間。読書の秋、今年はふいに開けてしまった太宰治という箱としっかり向き合ってみるのも良いかなと思っています。適量を見極めてね。青森の斜陽館にも行ってみたいなと。

 

そして。

やっぱり、内博貴という人間には歌い続けて欲しいです。

今回のお芝居では歌唱シーンは一瞬だったけど、またその歌声をしっかり聴ける日が来ると嬉しいなーと。願わくは、生の現場でね。

「Share our heart」「Master Key」がまた聴きたいんですよ。

今度はしっかり噛み締めて。