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【京都】養源院・六道珍皇寺・幽霊子育飴…ダークな京都めぐり

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昨年、京都に行った際のコースがあまりにもお気に入りなので改めてご紹介。

題して「ダークな京都めぐり」。スタートは京阪七条駅でした。

 

 

「養源院」の血天井俵屋宗達に圧倒される

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豊臣秀吉の側室・淀殿が父である浅井長政らの供養のために創建したお寺。有名な三十三間堂の近くにあります。火災により焼失し、お江により再興。お江は天皇家に嫁ぐ娘を生んだこともあり、このお寺には天皇家の「菊」、徳川の「葵」、豊臣の「桐」の紋が揃うのです。この3つが揃うのは日本ではここだけとのこと。

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それだけでも貴重な場所なのですが、このお寺で最も有名なのはやはり血天井。京都にある血天井の中で最も鮮やかなんていう感想も目にしました。「伏見城の戦い」の末、自刃した廊下の板が天井に使われています。この時の遺体は夏場に1カ月以上放置されていたそう。なので「血痕」というよりも「染み出した跡」なんですよね。もう人の形のまま。「ああ、あれは刀だな」といった感じで目が慣れてくるとどんどん見えてきます。天気が良い日の方がわかりやすいかな。

 

血天井をはじめ本堂の内部は丁寧に説明していただけます。有名な寺社だと貴重な作品はもうレプリカに差し替えられている…ということも珍しくありませんが、こちらの俵屋宗達の襖絵・杉戸絵は本物。めちゃくちゃ近くで見ることが出来ます。ただし劣化は進んでいる為、本物を見られるのも時間の問題のようです。構図にもしっかり意味があり、感動します。ちなみに廊下は左甚五郎(日光東照宮の眠り猫でも有名)の鴬張り。

 

養源院

京都市東山区三十三間堂廻町656

9:00~16:00

ja.kyoto.travel

 

六波羅蜜寺」の空也上人像

次に紹介する「六道珍皇寺」に行く前に寄ってみて六波羅蜜寺。こちらのお寺には日本史の教科書で一度は目にしたことがある「平清盛坐像」や「空也上人像」があります。

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空也上人像は教科書で初めて見た瞬間から何故か無性に惹かれて。空也さんが念仏を唱えると口から六体の阿弥陀が現れたという伝承が表現されているのですが、実物を見ても理由がわからない魅力に惹かれるばかり。うーんこのシュールさがクセになるのか…

 

四柱推命」をもとにした開運推命おみくじが有名なよう。

 

六波羅蜜寺

京都市東山区五条通大和大路上ル東

8:00~17:00

宝物館拝観料:大人600円

rokuhara.or.jp

 

日本一歴史がある飴屋「幽霊子育飴」

六波羅蜜寺のすぐ近くに日本一歴史があるという飴屋さん「みなとや子育飴本舗」があります。もう名前からしてダーク。

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女性が埋葬された後、土の中から泣き声がするので掘り返してみたら赤ちゃんがいたと。同時期に毎晩、飴を買いに来る女性がいたが赤ちゃんが見つかってからは買いに来なくなった…というお話。このお話は「ゲゲゲの鬼太郎」の元にもなっているそう。

 

記念に買ってみましたが飴は素朴な味。お土産にも良さそうです。

 

みなとや子育飴本舗

京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町80番地の1

10:00~16:00

kosodateame.com

 

この世とあの世の境「六道の辻」「六道珍皇寺

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この世とあの世の境の辻と言われている六道の辻。六道というのは仏教でいう地獄道、餓鬼道、畜生道修羅道、人道、天道と六種の冥界のことだそう。死後、この六道を輪廻転生すると考えられているとのこと。

 

私個人の死生観の話になりますが、死後は「無」だと思っていて。天国や地獄、あの世やこの世だなんていう話は人が死を恐れたり、愛する人との別れに苦しんだあまり生み出した一種の弱さだと考えています。だからこそ様々な宗教における「死後の世界」にもの凄く興味があって。

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そんな六道の辻にある六道珍皇寺の境内には小野篁が冥界に通うのに使ったと言われる井戸もあります。日本史好きの方ならご存知かと思いますが、小野篁とは平安時代の役人で、夜は閻魔大王の補佐をしていたなんていう伝説が残る人物。「昼は朝廷でお仕事、夜は閻魔さまのお手伝い☆彡」なんてラノベかよと思わず突っ込みました。

 

毎年1月の「初ゑんま詣」や7月の「お盆ゑんま詣」では閻魔様の御朱印が授与されたりします。これがなかなか凄い。御朱印についてはHPに詳しい案内があるのでチェックしてみて下さい。こういった行事が行われている時は井戸が見れなかったりするのでお気をつけて。

 

六道珍皇寺

京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町595

www.rokudou.jp

 

人が朽ち果てる様子を九段階で描いた九相図が残る「西福寺」

六道珍皇寺の近くにある小さなお寺「西福寺」には知る人ぞ知る仏教絵「九相図」があります。九相図というのは人が死に朽ち果てていく様子を九段階で描いたもの。対象となっているのは小野小町や檀林皇后など「美女」と言われている人たち。「どんなに美しい人でも死んだらみんな同じやで」って事ですね。ちなみにこの九相図のような考えは日本以外、仏教以外にもあるそう。不思議。

 

私はとにかくこの「九相図」の全段階を見たくて見たくて仕方がなく。昨年、サントリー美術館で開催された「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」にも行ったのですが、こちらでの公開は一部分だったので。西福寺では8月の「六道まいり」の時期に公開されていると見かけ、昨年行ってみたのですが住職さんが亡くなられたようで昨年の公開はありませんでした。今年またリベンジするつもり。特にアナウンスされる訳ではないので、とりあえず行ってみるしかないんですよね。ちなみにこの時期の京都はまあ暑い。めちゃくちゃ暑い。

 

西福寺

京都市東山区松原通大和大路東入ㇽ二丁目轆轤町81

 

【番外編】オシャレな古民家カフェ「SAGAN」

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この旅でお昼に立ち寄ったのは六波羅蜜寺近くにある古民家カフェ「SAGAN」

パンなどの軽食・カフェメニューからヘルシーなランチメニューまで揃うお店でした。

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カフェメニューがなかなか充実しているようだったので、次はお茶しに行ってみたいな。

 

SAGAN

京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町93

7:30~22:00

tabelog.com

 

【番外編】虎屋茶寮 京都四條南座

しっかり歩いて、しっかり食べて、しっかりお茶するのも忘れません。

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風神雷神図屏風でも有名な建仁寺とイノシシでいっぱいの禅居庵 摩利志尊天堂(どちらも比較的有名なので割愛)に行った後、「虎屋茶寮 京都四條南座店」へ。こちらのお店は南座の幕間にも利用できます。

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虎屋茶寮 京都四條南座

京都市東山区大和大路四条下ル

10:00~19:00

www.toraya-group.co.jp